撮影終了後から映画が完成するまでの期間をポストプロダクションという
現在では助監督を仕上げまで拘束してくれる作品はほぼありません。が、自分の勉強のために自主的に仕上げに参加することはあります。監督や編集部、録音部の技を見て学び、ときには意見を求められることもあります。ここでも「自分が監督だったらどうするか」考えながら仕上げに参加していくと糧になると思います。
編集ラッシュ、監督ラッシュ、オールラッシュ
自分の担当した箇所(エキストラや小道具など)がどう映っているかチェック。大きな問題があれば編集部や監督に話す。また、今の編集は妥当か自分が監督になったつもりで考えながら観る。意見を求められることも多い。
俳優部のスケジュールを各事務所に確認し、なるべく一日にまとまるように調整してスケジュールを組む。(助監督が仕上げに拘束されない場合はプロデュース部の仕事)ガヤ声やオフセリフなど必要な場合は、セリフを考えその声を演じることもある。
どこからどこまで音楽が入るのか決まったことを台本に書いておく。意見を求められることがあるので自分でも考えて打ち合わせにのぞみましょう。
音楽や効果音などの種類、タイミング、ボリュームなど意見を述べられるように考えながら参加しましょう。
「始めに」のページで、プロの演出部にとって「演出力」と「段取り力」は欠かせない要素だと書きましたが、その二つを支えているのは「コミュニケーション力」です。
商業映画はひとりでは作れません。一本の作品が完成するまでに多くの人々の力が必要です。演出部は、スタッフやキャストの力を最大限に引き出し結集させ、映画を完成へと導かねばなりません。良好な人間関係を築くことのできる「コミュニケーション力」がなければ、俳優部の信頼を得て「演出」することもスタッフを取りまとめ「段取り」を決めることもできないのです。
㊟おしゃべりだからってコミュニケーション力が高いわけではありません!
その人、その状況によって柔軟に対応する訓練を積み重ねていってください。